2019.4.9 Tue
<2019年4月号プレビュー>
「迫り来る中台危機に備えよ」「さようなら、国際主義のアメリカ」ほか
米中台での展開によって新たな台湾海峡危機が起きる危険が高まっている。中国が台北を屈服させるさまざまなオプションをもっているだけに、リスクは高い。一方、台湾では2020年に総統選挙を控えている。そして、ワシントンはすでに中国を敵視する路線にギアを入れ替えている。状況が悪化していくのを座視するのではなく、それが不可避となった場合にうまく対応できるように態勢を整える必要がある。(チェース)
先の大戦期及びその直後に成人した世代は、アメリカが世界をリードしなければ、いかに忌まわしい世界が出現するかを本能的に理解していた。しかし、この世代の多くが亡くなっている。これが、今後の米外交政策にもっとも重要な帰結を与えることは間違いない。トランプが大統領の座を退いても、「アメリカのリーダーシップなき世界」の末路を知る人々が支えたかつてのコンセンサスへアメリカが回帰することはない。(コーエン)
マドゥロ政権は、いかに生き延びるかを議論している。野党勢力との交渉、暫定的な軍政、早期における大統領選挙の実施も取り沙汰されている。チャベス主義者の虚勢が怒りへ変化し暴走し始める危険もある。マドゥロ政権は団結して誇りをもつように市民に求めているが、政権の高官や軍部は、非常に大きな内外の圧力にさらされながら活動している。最終的に今後数カ月で、忠誠の対象を見直すことになるかもしれない。・・・(ブリスコー)