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2019.4.10 Wed
AI軍拡競争を超えて
――危険な米中ゼロサム志向を回避せよ
AIは2030年までに約16兆ドルのGDP成長をもたらすが、その70%が米中に集中するとみなす予測もある。では、米中のどちらが勝者となるか。「2020年までに中国はアメリカに追いつき、2025年までに抜き去り、2030年までにはAI産業を支配している」と予測する警告もある。だが、本当にそうなるだろうか。・・・(スヴェッツロット、トナー、ディング )
おそらくロボットはすべての仕事の4分の1(25%)以上を担うことになると考えられている。しかも、真に開花するまでに100年以上を要した産業革命とは違って、デジタル革命による雇用喪失はわずか数十年で加速していく。これに比べれば、中国の台頭などの21世紀の地政学的動向は、あと20年もすれば、どれも、取るに足らぬ問題にすぎなくなる。どの国が世界最高のAIを保有しているかですべては決まるし、政府形態も流動化していく。(ドラム)
AIとロボティクスが戦争で広く応用される段階になると、AIを導入した戦闘が必要とするスピーディな決断に人間はついていけなくなるかもしれない。軍は人間を戦場から引き揚げ始め、むしろ監視役に据え、無人システムに戦闘の大半を遂行させるようになるかもしれない。(カニア)
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AI軍拡競争を超えて
―― 危険な米中ゼロサム志向を回避せよ2019年4月号 レムコ・スヴェッツロット 人間性の未来研究所 リサーチアフィリエート 、ヘレン・トナー オックスフォード大学AI統治プログラム リサーチアフィリエート、ジェフリー・ディング オックスフォード大学AI統治プログラム リサーチアフィリエート
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―― 地政学革命としての人工知能2018年7月号 ケビン・ドラム マザージョーンズ スタッフライター
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―― 戦場の「技術的特異点」とは2018年1月号 エルサ・B・カニア 新アメリカ安全保障センター 非常勤フェロー(テクノロジー&国家安全保障担当)