Focal Points

2019.3.20 Wed

<2019年4月号プレビュー>
赤字と債務にいかに向き合うか、迫り来る中台危機に備えよ、ほか

財政赤字と政府債務残高の増大はどの程度深刻な問題なのか。実際、政治家や政治家が目を向けるべきは、急を要する社会問題であり、財政赤字や債務ではないだろう。財政赤字の削減ではなく、重要な投資に焦点を合わせ、「経済にダメージを与えないように」配慮しなればならないが、財政赤字の削減を最優先にする必要はない。高い債務レベルに派生するリスクは、財政赤字削減策が引き起こすダメージに比べれば小さい。(ファーマン、サマーズ )

アメリカ、中国、台湾での政治的、政策的展開によって新たな台湾海峡危機が起きる危険が高まっている。台湾統一は、習近平が重視する「中国の夢」における重要なアジェンダの一部である。一方、台湾では、2020年に総統選挙を控えており、ワシントンはすでに中国を敵視する路線にギアを入れ替えている。・・・台湾海峡危機を阻止するためオプションを実施できる態勢を整備しておく必要がある。(チェース )

先の大戦期及びその直後に成人した世代は、アメリカが世界をリードしなければ、いかに忌まわしい世界が出現するかを本能的に理解していた。これは、戦争で苦しんだ末に得た教訓だった。しかし、この世代の多くが亡くなり、その子どもの世代も少なくなってきている。これが、今後の米外交政策にもっとも重要な帰結を与えることは間違いない。トランプが大統領の座を退いても、かつてのコンセンサスへアメリカが回帰していくことはない。(コーエン)

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