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2019.2.25. Mon

トランプとファーウェイの「政治学」
――  「合法的逮捕」と「人質外交」の間

トランプ大統領が、ファーウェイの孟晩舟がカナダで逮捕されて数日後、貿易に関して中国から合意を引き出す上で有効と考えられるなら、彼女のケースに「介入する」つもりだと語ったことは、「合法的な逮捕」と「人質外交」の線引きを曖昧にする問題発言だった。こうして、北京は、逮捕は政治的な動機に基づくものだという見方を強め、これを中国の技術的な発展を妨げようとするアメリカの活動の一環とみなしている。(カイトナー)

リベラルな国際秩序も、期待されたように中国を惹きつけることも、つなぎ止めることもできなかった。中国はむしろ独自の道を歩むことで、アメリカの多方面での期待が間違っていることを示した。さまざまな働きかけで中国が好ましい方向へ進化していくという期待に基づく政策をとるのはもう止めるべきだ。中国を変化させるアメリカの力をもっと謙虚に見据える必要がある。(キャンベル、ラトナー)

エルドアン大統領は、国内の抑圧体制を強化するだけでなく、外国のトルコ系コミュニティも弾圧の対象にしている。その主要なターゲットはギュレン派だ。すでにアンカラは、外国にいたトルコ人数百名の逮捕と身柄引き渡しを実現し、相手国政府に圧力をかけている。「グローバルパージ」が脅かしているのは、外国のトルコ系コミュニティだけではない。世界の法の秩序に対する脅威を作り出している。(シェンカン)

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