Focal Points

2019.2.15. Fri

<2019年2月号プレビュー>
形骸化した抑止力、北京の宗教政策の意図、ほか

軍事競争は、宇宙空間、サイバー空間、海底を含む新しい領域に拡大し、新しい軍事能力の登場によって、軍事的なパワーバランスを正確に評定するのは難しくなっている。一方で、認知科学の進化によって、ハイリスクの環境において人間がどのように行動するかに関するこれまでの理解が覆され、抑止を支えてきた理論的支柱が揺るがされている。(クレピネビッチ)

現在の中国は、政府にとって都合のよい民間宗教、仏教、道教などの宗教集団やシステムを取り込もうとしている。要するに、帝国時代と同様に、信仰を許容しつつも、何が正統で何が異端であるかを政府が定義している。人々の信仰にまで立ち入るのは、中国社会が漂流し、シニカルになり、価値を喪失していることを政府も理解しているからだ。・・・(ジョンソン)

中東各国政府は、国の威信を高め、地域的な国益を促進しようと、外交にイスラム的色彩をまとわせることで「イスラムのソフトパワー」を行使しようとしている。穏健派イスラム、反シーア、反ムスリム同胞団とそれが何であれ、各国は、これらの宗教的スローガンを、国内的な統制のためだけでなく、地域的な影響力拡大のためのツールとして利用している。(マンダヴィ、ハミッド)

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