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U.S. Navy photo / Wikimedia.org

2019.2.14. Thu

不安定な米中二極体制
―― なぜエスカレーションリスクが高いのか

中国にはアキレス腱がある。それは、中国が支配的な国家になれば、他の諸国にも恩恵がもたらされるという互恵的なグローバルなビジョンを示していないことだ。それだけに、他国も恩恵を得られる形で世界をリードしてきたアメリカが、自国第一主義に固執し、この包含的アプローチを捨て去るのは間違っている。(マストロ)

いまや問うべきは、米中二極体制の時代がやってくるのかどうかではなく、それがどのようなものになるかだ。ほとんどの諸国は、問題ごとに米中どちらの超大国の側につくかを決める2トラックの外交政策を展開するようになり、これまでの多国間主義は終わりを迎える。リベラルな国際主義のシンボルだった政治的統合やグローバル統治の余地はほとんどなくなっていくはずだ。(閻学通)

実際、ペンタゴンの通常戦力による戦闘モデルを中国に当てはめるのは、核戦争へのエスカレーションを引き起こす処方箋のようなものだ。中国が通常戦力と核戦力を渾然一体として配備しているために、通常戦力だけを叩くのが難しい。つまり、中国の通常戦力を叩くアメリカの軍事キャンペーンは、相手の核戦力も脅かしてしまう。北京が、アメリカの意図に関する解釈を大きく見直したときに大きな危険が待ち受けている。・・・(タルマージ)

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