Focal Points

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2019.10.23 Wed

<最近3ヵ月のフォーリン・アフェアーズ論文より>
人口減少と資本主義の終焉、米中経済のディカップリングの意味合い、ほか

人口の成長がゼロかマイナスの世界では、おそらく経済成長もゼロかマイナスになる。人口規模の小さな高齢社会では消費レベルも低下するからだ。その具体例が、高齢化し、人口が減少している日本だ。資本主義はうまくいってもぼろぼろになり、悪くすると、完全に破綻するかもしれない。今後、世界の人口が減少してゆけば、経済成長は起きるだろうか。この設問にどう応えるかの準備ができていないだけでなく、どう答えるかさえ考え始めていない。これが世界の現実だ。(カラベル)

トランプ政権は、中国政府が「国が支配する経済」から「市場経済」へと一夜にしてシステムを作り替えることを望んでいる。中国経済のあらゆる側面への管理を維持することで、権力を堅持してきた共産党政府がこれを受け入れるはずはない。各国はライバルの貿易ブロックのどちらかを選ばざるを得なくなり、これまでの「グローバル貿易システム」は解体へ向かう。(ボウン、アーウィン)

昨今のハイパーグローバル化は、かつての「金本位制」のようなものだった。これによって、現状の問題の多くが作り出されている。より公正で持続性の高いグローバル経済を形作るつもりなら、より柔軟だった「ブレトンウッズ体制」に目を向けるべきだろう。グローバル統治(と国際ルール)は軽く柔軟なものにし、各国政府に独自の規制を選べるようにしなければならない。(ロドリック)

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