2019.1.24. Thu
<2019年2月号プレビュー>
リベラルな秩序・第4幕へ向けて、中国的世界ビジョンの盲点、ほか
冷戦後、しばらくすると、欧米社会の多くの人が、秩序は自分にプラスに作用していないと反発するようになった。そこにトランプが登場する。それでも、ウィルソンからFDR・トルーマン、そしてブッシュ・クリントンに受け継がれてきたリベラルな秩序は動いている。重要なのは、支配的影響力をもつ世界の大国が、勝利を目指すのではなく、世界を主導することに向けて誠実にコミットすることだ。(ローズ)
中国にはアキレス腱がある。それは、中国が支配的な国家になれば、他の諸国にも恩恵がもたらされるという互恵的なグローバルなビジョンを示していないことだ。それだけに、他国も恩恵を得られる形で世界をリードしてきたアメリカが、自国第一主義に固執し、この包含的アプローチを捨て去るのは間違っている。(マストロ)
偽物を見破ることが難しいレベルにデジタル加工された音声や動画を意味する「ディープフェイク」の登場によって、自分が言ったことも、したこともないことを、そのようにみせかけることができる。改ざんされた音声や動画が、本物と見分けがつかずに、十分な説得力をもっていれば、そして、それが社会的・政治的にそして国際関係に悪用されればどうなるだろうか。・・・(チェズニー、シトロン)