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2019.1.18 Fri

米中戦争を回避するには
―― アメリカの新中国戦略に対する10の疑問

40年間に及んだアメリカの対中エンゲージメント政策にはすでに公的にピリオドが打たれ、いまやそれは「戦略的競争」に置き換えられている。しかし、政策決定者は、この戦略を政策レベルで運用していく上で、数多くの予期せぬ事態に直面することを想定しておくべきだ。戦略的競争が、関係の打ち切り、対立、封じ込め、そしておそらくは武力紛争へ急速にエスカレーションしていくリスクも考えなければならない。(ラッド)

米中二極体制によって、終末戦争の瀬戸際の世界が出現するわけではない。自由貿易を前提とするリベラルな経済秩序を重視しているだけに、今後の中国の外交政策は、積極性や攻撃性ではなく、慎重さを重視するようになるだろう。ほとんどの諸国は、問題ごとに米中どちらの超大国の側につくかを決める2トラックの外交政策を展開するようになり、これまでの多国間主義は終わりを迎える。(シュエトン)

米中核戦争はあり得ないと思い込むのは考えものだ。最大の問題は、中国が通常戦力と核戦力を渾然一体として配備しているために、中国の通常戦力を叩く大がかりなアメリカの軍事キャンペーンは、相手の核戦力も脅かしてしまう。北京が、アメリカの意図に関する解釈を大きく見直したときに大きな危険が待ち受けている。中国の指導者は、まだ使える状態の核兵器を、中国の核戦力をもっとも脅かしている米空軍基地に対して先制使用する恐れがある。・・・(タルマージ)

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