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2019.1.1 Tue
<2018年を回顧し2019年を見通す>
衰退する民主世界と中国の台頭
今後を見通す上で現実的なシナリオは二つしかない。一つは中国を含む、世界でもっともパワフルな独裁国家の一部がリベラルな民主国家に移行すること。もう一つは、民主主義の支配的優位の時代が、敵対する政治体制との闘争という新時代が到来するまでの幕間の出来事に過ぎなかったことが立証されることだ。いずれの場合も、欧米民主主義の時代が終わりを迎えるのは避けられない。(モンク)
民主主義を切り崩していけば、欧米の影響力低下というトレンドを加速し、ロシアと中国の地政学的目標を促進できる。これが、中ロが共有している中核ビジョンだ。自国のパワーをアメリカのそれと比較して相対的に捉えるモスクワと北京は、欧米民主国家を衰退させれば、自国の国際的な地位向上につながると考えている。(テイラー、シュルマン)
習近平は「第3の革命」に着手している。「改革と開放プロセス」のペースを鈍化させるか覆し、新中国の原則をグローバルレベルで促進することに努めている。権威主義志向をもつ外国の指導者たちを支える一方で、国際法の基盤を損なう行動、他の諸国の主権を脅かす行動をとっている。いまや、中国は、非自由主義国家としては初めてリベラルな世界秩序におけるリーダーシップを模索している。(エコノミー)
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欧米経済の衰退と民主的世紀の終わり
―― 拡大する「権威主義的民主主義」の富とパワー2018年6月号 ヤシャ・モンク ハーバード大学講師(行政学)、ロベルト・ステファン・フォア メルボルン大学講師(政治学)
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中ロによる民主国家切り崩し策
―― 台頭する権威主義モデルと追い込まれた欧米2018年11月号 アンドレア・ケンドール=テイラー 新アメリカ安全保障センター シニアフェロー、デビッド・シュルマン 国際リパブリカン研究所 シニアアドバイザー
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習近平革命の本質と衝撃
―― 外交と内政の垣根を取り払った権威主義国家2018年6月号 エリザベス・エコノミー 米外交問題評議会シニアフェロー(中国担当)