2018.9.10 Mon
<9月号本日発売>
中国の未来と韓国の現在、日本の新しい防衛戦略、ほか
朴正煕時代の韓国同様に、中国は政治改革なしで経済的自由化を進めることの限界に、まさに直面している。現在の中国は、国の管理に依存した結果、大規模な無駄と過剰生産能力を抱え込んでいる。国有企業は経済成長の大きな足かせとなり、改革が遅れている。中国を待ち受けている道は二つある。今後も経済的成功を可能にする政治の自由化、あるいは、ゆっくりとだが、着実に中国の経済成長を蝕んでいく権威主義への後退だ。朴正煕時代の韓国の教訓とは、経済成長を持続させるには、政治の自由化以外に道はないということだ。(チャイボン)
中国が尖閣諸島を侵略する危険が高まるなか、日本が防衛支出を増やすだけでは、中国が突きつける脅威の進化に十分に対処していくことはできない。日本は、長期的に実行可能な防衛能力を広く示せる積極的拒否戦略を採用すべきだろう。初期段階で日本を圧倒する攻撃を敵が試みるのを拒否し、いかなる紛争であってもそれを長期戦へと間違いなく引き込める見込みを作り出せば、日本が(尖閣などの)中国に近い地域で軍事的支配状況を妥当なコストで確立するのが急速に非現実的になりつつあるとしても、積極的拒否戦略で抑止状況を大きく強化できる。(ヘジンボサム、サミュエルズ)
さらに極端な異常気象がより頻繁に起きることに、社会は備えなければならない。具体的には、沿岸地域の防災機能を強化するか、放棄し、干ばつや熱波にも耐えられる穀物を開発し、農家が異常気象を予測できるようにし、水資源の節約と再利用のための新しい方法を見出さなければならない。異常気象が人体に与える影響への対応も必要になる。公衆衛生システムを強化することも必要だし、医療活動の訓練と介入を見直すことも必要だろう。(ラマナタン、ソロンド、ダスグプタ、ブラウン、ビクター)