Focal Points

Rena Schild /

2018.4.27 Fri

<5月号プレビュー>
政治的秘密とリークと内部告発
―― 正当な告発と不当な告発

あらゆる政府、政党、政治家は秘密をもっている。そして、秘密を守るために嘘をつき、真実をごまかそうとする。程度の差はあるが秘密をもち、嘘でごまかすという行為自体は一般的だ。正当化できる嘘や秘密もあれば、そうでないものもある。従って、市民は、誰かが秘密を暴露して嘘を暴く行為が正当なものであるかどうかを判断する前に、正当な秘密と不正な秘密の違い、正当なごまかしとそうでないごまかしの違いを知る必要がある。そうでなければ、機密情報や文書を公開し、不正行為を内部告発する行為が公益に資するものか、さらには民主的政府の利益になるかを判断できない。(ウォルツァー)

外国情報監視法(FISA)によって、政府による情報活動は適切な監督下におかれ、説明責任も果たされているという米政府の認識には問題がある。どのような結果になるにせよ、法律がテクノロジーの進化についていけていないのは間違いない。デジタル時代のプライバシーが何であるかについて、われわれはもう一度考える必要がある。(ブラデック)

民主社会においては秘密を政策的に守ることはできるが、露骨な偽善を社会に受け入れさせるのは難しい。有権者は政府が何をしているか、そのすべてを知ることはできないことを理解しているが、嘘を言われることは嫌がる。ダブルスタンダードへの危険な依存を減らしていくつもりなら、(情報機関の行動に対する)厳格な監視体制を導入し、政策に関する論争をもっと民主的に進めるべきだ。安易な偽善(とダブルスタンダード)の時代はすでに終わっている。(ファレル、フィネモアー)

論文データベース

カスタマーサービス

平日10:00〜17:00

  • FAX03-5815-7153
  • general@foreignaffairsj.co.jp

Page Top