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2018.3.23 Fri
【4月号プレビュー】
混乱する米外交レジーム
―― ドナルド・トランプの本当のコスト
トランプは就任1年目に偉大なことを成し遂げたと考えているようだ。実際には、アメリカの政府機関の志気を大きく低下させ、(就任後に)彼がもっと成熟した政治家になることを期待していた内外のすべての人々を失望させた。外交が嵐に遭遇しなかったのは、本人の成長ではなく、側近たちの抵抗によるものだ。「自分が天才だからだ」と理由づける多くのことは、単に幸運に恵まれた結果にすぎない。(コーエン)
ティラーソンは、トランプ大統領を取り巻く保守・ナショナリスト系のイデオローグたちによる攻撃から国務省を守ることができなかった。後任のポンペオは、その忠誠ゆえにトランプに好ましく思われているが、大統領が外交的カオスを作り出そうとしたり、無謀にもアメリカを脅かす脅威を無視しようとしたりしたときに、大統領の前に立ちはだかれるだろうか。(パトリック)
ボルトンは1999年10月4日付のウイークリー・スタンダード誌に寄せた論文で「国際関係における武力行使を容認し、正統性を与えることができるのは唯一国連安保理だけである」というアナン国連事務総長の発言に激しく反発し、「このような発言をアメリカが放置すれば、われわれの国益を促進するための自己裁量権が失われてしまう」と述べている。(FAJ)