Focal Points

2018.12.7 Fri

<2018年12月号プレビュー>
米中戦争を回避するには、皇太子率いる全体主義国家の誕生、ほか

米の対中エンゲージメント政策は、いまや「戦略的競争」に置き換えられている。対中強硬論は、米議会を含む政府機関、ビジネス界の支持を広く集めているようだ。しかし、政策決定者は、戦略的競争が、関係の打ち切り、対立、封じ込め、そして武力紛争へ急速にエスカレーションしていくリスクも考えなければならない。(ラッド)

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、王族会議を解散し、批判派と金融エリートも拘束した。サウジの君主制はいまや1人が絶対的権力をもつ全体主義体制へ変化している。完全な服従と皇太子への忠誠を求めるサウジの新全体主義の環境のなかで、カショギ殺害事件は起きた。(アル=ラシード)

専門家の多くは、米中核戦争はあり得ないと考えているが、そう思い込むのは考えものだ。最大の問題は、中国が通常戦力と核戦力を渾然一体として配備しているために、通常戦力だけを叩くのが難しいことにある。・・・北京が、アメリカの意図に関する解釈を大きく見直したときに大きな危険が待ち受けている。(タルマージ)

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