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2018.11.13 Tue

気候変動で慢性化した異常気象
―― そのダメージとコストに対処するには

気候変動に派生する異常気象が引き起こす災害への対応コストは膨れあがり、いまや短期的な緊急対応能力だけでなく、長期的な投資や経済成長も脅かされつつある。しかも、異常気象は1度きりの出来事ではなく、いまや慢性化しており、これを管理していくには、現在の政策決定者の気候変動に対する捉え方とはまったく異なるアプローチが必要になる。・・・異常気象が、一過性の風邪ではなく、慢性疾患化していることを認識した上で、それに即した計画で備える必要がある。(ゴード、フリードマン)

二酸化炭素の排出量は増え続けており、今後1世紀で、世界の気温は最低でも4度上昇する軌道にある。2050年を過ぎると、世界の人口の半数以上が、経験したことのない暑い夏に苦しめられるようになり、それ以降、地球の陸地の44%は乾燥し始める。温暖化した地球ではより極端な現象が起きるようになる。熱波、大暴風雨、干ばつなど(の異常気象)が気候変動によって引き起こされていることはいまや立証されている。・・・もはや排出量をゼロに抑え込むだけでは十分ではない。すでに大気中にある約1兆トンの二酸化炭素を取り除かなければならない。(ラマナタン、ソロンドほか)

多くの環境保護派は完全に失敗した過去のやり方で現在の問題に対処しようとしている。うまくアプローチできていない目標にこだわるのではなく、再生可能エネルギー、原子力、そして有望な新しい二酸化炭素回収テクノロジーを導入し、二酸化炭素排出量の削減努力をさらに強化すれば、たとえ気温上昇を2度以下に抑えられなくても、気候変動リスクは大幅に緩和できる。特に、二酸化炭素除去テクノロジーや原子力発電をもっと重視し、ジオエンジニアリングの研究も推進する必要がある。(ノードハウス)

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