Focal Points

2018.10.18 Thu

トランプ流外交と同盟関係の行方
―― 米欧協調の終わりの始まりか

貿易問題、関税、イラン核合意、北朝鮮問題やパレスチナ和平へのアプローチ、そして中国やヨーロッパとの関係など、トランプ政権のこれまでの外交記録は、彼のアプローチが根本的に間違っていることを示している。同時にすべての人を批判しようとする彼の本能とは逆に、外交交渉を成功させるには、どの問題を交渉するかを選び、同盟関係を維持し、慎重に決定した優先課題の実現に向けて連帯を組織しなければならない。(ゴードン)

イランに対するトランプの強硬なアプローチは、経済制裁を求めるアメリカの圧力から自国の企業をどのようにして守るかについて、欧州連合(EU)内、そして世界での長期的議論を喚起することになるかもしれない。すでにヨーロッパは具体的な動きをみせている。最大のイラン石油の輸入国である中国はこの問題をより広範な米中貿易関係の緊張の高まりという枠組みに位置づけて判断することを決めている。(ゴードン)

アメリカの金融システムは、もはや公共財ではなく、ワシントンが他国を従わせるために一方的に振り回す地政学的ツールにされていると各国が考えるようになれば、それに翻弄されるのを防ぐ措置をとるようになる。既に、ヨーロッパはアメリカの金融覇権に挑戦することを決断している。・・・敵意あふれる世界で自分たちの立場を守っていくつもりなら、「自立」と「新しい同盟」が、ヨーロッパが取り得る唯一の賢明な方策かもしれない。(ベナー)

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