2018.1.29 Mon
【2月号プレビュー】
信頼性失墜の果てに
―― ドナルド・トランプという外交リスク、ほか
トランプは、主要な選挙公約への立場を何度も見直し、ツイッターで奇妙かつ不正確なコメントを流し、脅威を誇張し、即興的に何かを約束する。こうして、大統領が内外におけるアメリカの信頼性を失墜させていくにつれて、同盟国はアメリカの約束を信頼するのを躊躇うようになり、敵対国に対する威圧策も効力を失っていく。危険な誤算が生じるリスクも高まる。・・・(ヤーヒ=ミロ)
取り沙汰されている「北朝鮮に対する限定攻撃」が、計画どおりに機能する可能性は低い。北朝鮮の核・ミサイル能力をうまく破壊できる保証はなく、北朝鮮は限定的な攻撃に対しても反撃せざるを得ないと判断するかもしれない。いかなる攻撃も朝鮮半島における全面戦争へのエスカレーションを辿るリスクがあり、数百万の命が危険にさらされる。・・・(デンマーク)
かつて最低賃金の導入に批判的だった国際通貨基金(IMF)と経済協力開発機構(OECD)も、いまやそれが適正なレベルの引き上げなら、最低賃金をうまく考案された労働政策の一部として位置づけるべきだと提言している。だが、最低賃金の引き上げでは、格差を是正し、世界で政治を覆している経済の流れを覆すことにはならない。・・・(マニング)