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2018.1.10 Wed
北朝鮮の核戦力の現状
―― なぜ核武装が必要なのか、
ICBMによる核ミサイル能力は完成しているのか
北朝鮮が、韓国や日本に到達可能なミサイルに核弾頭を搭載できることはほぼ間違いない。しかし、ICBMを用いた攻撃に必要とされる核・ミサイル能力をマスターするには、少なくとも後2年間の実験が必要だ。このタイミングで外交交渉の機会が生まれていることを見落としてならない。・・・(ヘッカー)
日韓の駐留米軍に対して核兵器を使用するという恫喝は、北朝鮮に対米直接攻撃能力がなければ信頼できるものにはならない。すでに北朝鮮はICBMに搭載できる核弾頭の小型化には成功していると考えられ、むしろ、残された課題は宇宙空間に打ち上げられた後に地球の大気圏に再突入する軌道で核弾頭が遭遇する衝撃や振動、極度の高温に耐えられるようにできるかどうかだ。この意味では、北朝鮮は依然としてICBMを完成させてはいない。・・・(ルイス)
北朝鮮、そして米韓は、いずれも相手が先制攻撃を試みるのではないかと疑心暗鬼になっている。このような不安定な環境では、偶発事故、間違った警告、あるいは軍事演習の誤認が戦争へつながっていく。北朝鮮にとって核兵器は、自国に対する攻撃を阻止するための力強い抑止力であり、あらゆる策が失敗した時に、敵対する諸国の都市を攻撃して復讐するための手段なのだ。金正恩体制が自らの経済的、政治的弱さによって自壊するまで、忍耐強く、警戒を怠らずにその時を待つ封じ込めと抑止政策をとるしかない。・・・(サガン)