zhangyang13576997233/shutterstock.com
2017.6.27 Tue
スマート化するエネルギー・電力産業
―― 技術革新がもたらす機会とリスク 7月号プレビュー
現在では、「複雑なシステムのよりスマートな管理」や「データ分析」、そして「オートメーション」によってエネルギー産業は再び変貌し始め、エネルギー企業の生産性と柔軟性はさらに高まっている。しかもこれらの変化は資源開発企業だけでなく、電力を生産・供給するセクターも変貌させ始めている。より分権化され、消費者にフレンドリーで、さまざまな資源で生産した電力をきわめて信頼性の高い送電ネットワークに統合する力をもつ、新しい電力産業が誕生しつつある。(ビクター、ヤノセック)
風力発電とソーラー発電にとって、電力生産に断続が生じることが大きな弱点だ。だがバッテリーストレージ(蓄電装置)があれば、これら再生可能エネルギーを蓄電し、必要に応じて使うことができるし、蓄電技術はエネルギー産業全体を揺るがすような急速な技術革新を経験している。送配電網に蓄電池を設置して、電気を貯蔵するグリッドストレージがあれば供給の信頼性と質を高め、電力価格を引き下げることにもつながる。(マニュイカ、チュイ)
石油安全保障の観点からみれば、長期的に原油が低価格で推移するのは、かなりのリスクがある。・・・さらに原油安によって、やっと勢いづいた再生可能エネルギーへの支援策を政府が見直す危険もある。だがそうならなければ、石炭から再生可能エネルギーへの大きなシフトが起きる。電力生産部門での石炭のシェアは低下し、近い将来、再生可能エネルギーが石炭を抑えて最大のシェアをもつようになる。(ビロル)
-
スマート化するエネルギー・電力産業
―― 技術革新がもたらす機会とリスク2017年7月号 デビッド・ビクター カリフォルニア大学サンディエゴ校教授 カッシア・ヤノセック マッキンゼー&カンパニー アソシエートパートナー
-
Foreign Affairs Update
蓄電技術の進化が電力供給と経済を変える2013年9月号 ジェームズ・マニュイカ マッキンゼー・グローバルインスティチュート ディレクター マイケル・チュイ マッキンゼー・グローバルインスティチュート プリンシパル
-
CFR Events
原油安リスクと 再生可能エネルギーのポテンシャル
―― 世界エネルギーアウトルック2016年1月号 ファティ・ビロル 国際エネルギー機関 事務局長