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2017.6.22 Thu
「中国の偉大な復興」と栄光の記憶
―― 偉大な過去の神話と屈辱の世紀
習近平の「中華民族の偉大な復興」というスローガンは中国民衆の共鳴を呼んだ。これは「屈辱の世紀」に耐えた中国を「正しい地位」に復帰させ、国際秩序の中心を超えたその上に位置づけるというストーリーだ。しかし、朝貢外交の時代を下敷きにするこの歴史認識は正しいとは言えない。現実には、周辺国は中国を怒らせずにわが道を行くために、さまざまな口実を駆使し、場合によっては真っ向から中国の意向を無視してきた。正確でない歴史認識を基に未来を語る中国に、われわれはどう対処していけばよいのか。(エコノミー)
世界経済が長期停滞の可能性に直面する今、米中はいがみ合うよりも、互いの開発アジェンダを調和させるほうが豊かになれる。アメリカがグローバルな地位を守ることと、アジアの経済成長を支援することが相反するわけではない。一帯一路を「選択的に支持すれば」双方を達成できる。・・・(ルフト)
北京の高官の多くは、歴史的な朝貢システム、つまり、地域諸国が中国に依存するか、中国を恐れて服従するようなシステムを再現したいと考えているようだ。アジアの安全保障が中国の行動に派生する不確実性に満ちている以上、ワシントンは中国が越えてはならないレッドラインを示すべきだろう。(スミス)