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2017.2.16 Thu
台湾を国際社会でどう位置付けるか
―― 三つのアプローチ
北京が台湾を取り戻すことなどあり得ない。台湾を中国の一つの省とみなす神話を永続化させるのは無意味であり、いまや台湾は普通の国家へ歩み出すタイミングだろう。そのためには、中華民国のかつての主張を前提とする南シナ海における領有権の主張を撤回し、「台湾が中華民国である」という虚構を捨てる必要がある。(バボネス)
中華人民共和国は自らの存在を一九四九年に宣言したのであり、台湾が独立宣言をすることに中国側が警告を発する必要などない。中華民国は建国以来、主権を持つ独立国家だからである。海峡間関係は、いまや「特別な国家間関係」にほかならない。国際コミュニティーと海外のメディアは中国がつくった虚構に振り回されるのではなく、台湾の「現実」を直視すべきだ。(李)
台湾がフィンランド化して中国の軌道に入れば、中国の前向きな変化はより刺激され、中国が平和的に台頭する可能性も高まるだろう。台湾は事実上のフィンランド化路線をとっているし、中国も台湾のことを戦略地政学の観点から冷静にとらえるようになった。今度はワシントンがこの歴史的シフトを直視し、それに適応していく番だろう。(ジリー)