DoD photo by Helene C. Stikkel/Wikipedia
2017.12.5 Tue
イエメン紛争の本質
―― 和平への道筋を描く、ほか
イランがフーシ派に武器を提供し、軍事アドバイザーを送りこんでいるために、イエメン内戦は(シーア派の)イランと(スンニ派の)サウジの覇権争いの延長線上にあると説明されることも多い。しかしこの見方は、戦争の原因とサウジが介入した理由を誤解している。・・・(オーカビー)
空爆では何も解決しない。国際コミュニティと地域諸国がイエメンを救うためのコミットメントを示さない限り、この国はシリア、リビア、イラクのような混乱、あるいはそれ以上のカオスに陥り、これら3カ国の問題が重なり合う無残な空間と化すかもしれない。イエメンに介入せざるを得なくなったこと自体、・・・サウジの失敗を物語っている。・・・(アル・ムスリム)
2015年1月、イエメンでイスラム教シーア派系武装勢力「フーシ派」が権力を掌握し、議会を解散して暫定政府の樹立を宣言した。しかし、政治的経験のないフーシ派には、政府を運営し、経済を管理していく力はない。これまでの問題を批判するだけで、統治上の責任はほとんど果たせずにいる。一方でイエメンのスンニ派系テロ集団・アラビア半島のアルカイダ(AQAP)は、紛争を宗派抗争へ持ち込もうと策謀している。・・・(アレイ)