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2017.12.29 Fri
日本社会が抱える課題とは
―― 外交、社会保障、教育
トランプが日本に突きつけているもっとも根本的な課題は、日本のこれまでの成長に大きな役割を果たしてきた「リベラルな民主的秩序がどうなっていくか」という側面にある。当然、日本は自由貿易体制を含む、リベラルな民主的秩序を維持していくための試みを強化していく必要がある。今後の日本は、アメリカが主導するリベラルな秩序の受益者としてではなく、むしろ、秩序を守るために全力を尽くし、アメリカをこの秩序につなぎとめる必要がある。・・・(彦谷)
日本社会は急速に高齢化している。高齢社会に派生する問題に向き合うのを先送りすればするほど、その経済コストは大きくなる。だが、年齢層からみた多数派で、投票率も高い高齢者集団にアピールするようなキャンペーンを実施すれば、政治家はもっとも忠誠度の高い支持基盤を手に入れることができる。高齢層の有権者の支持を失うことに対する恐怖が、政治家が長期的に国の未来を考えることを妨げ、これが若者に対する重荷をさらに大きくしている。1票の格差同様に、世代間の不均衡問題に目を向け、もっと若者の意見を政治に反映させる必要がある。・・・(ハーニー)
日本の教育は、就職活動を軸に構成されていると言ってもいい。だが、教育システムは、経済や社会のダイナミズムを強化する大きなポテンシャルを秘めているし、世界における日本の役割を擁護し、国内経済の躍動性を高めるうえでも、質の高い教育が不可欠だ。日本の大学は学生たちのクリティカル・シンキング(批判的思考)、イノベーション、グローバル志向をもっと育んでいく必要がある。・・・(スチュワート)