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2016.12.13 Tue
ドローンのポテンシャルと限界
―― 軍事ドローンと商業ドローン
ドローンの最大の軍事的価値は、偵察という一般的な側面にある。・・・近いうちに、小型化によってカメラを搭載した昆虫より小さなドローンが、敵のすぐそばを飛びかうようになるかもしれない。それでも、戦争で勝利を収めるには、領域のコントロール・支配が必要になる。そして領域のコントロールは、ドローン、ヘリコプター、ジェット機を問わず、空からの攻撃だけでは達成できない。ドローンは重要なイノベーションだが、革命的なイノベーションではない。(キングマン)
専門家は、中国空軍だけでも280機以上の戦闘用ドローンを保有しているとみている。これは、アメリカを例外とすれば、中国が世界最大の規模のドローンと洗練された関連技術基盤を持っていることを意味する。引退した彭光謙元少将が2013年に認めたように、中国は、日本との領有権論争を抱える尖閣諸島(中国名―釣魚島)の写真を撮るためにすでにドローンを利用し、北朝鮮との国境地帯の動きを監視するのにもドローンを用いている。(エリクソン)
いまやドローンテクノロジーは軍事領域だけでなく、政府や警察などの公的部門でも利用されるようになった。しかし、民間での利用は市民がドローンを公園に持ち込んで趣味で楽しむ程度で、商業利用はほとんど進んでいない。・・・だが、ドローンの商業利用のポテンシャルは無限大だ。この新しい産業の成長を抑え込むような行き過ぎた規制を導入すべきでない。2025年までに商業ドローンの世界市場規模は17億ドルに達するとみなす予測もある。現実に即した分かりやすいルールを考案すれば、ドローンの商業利用は一気に開花するだろう。(ウェスト)