Focal Points

2016.08.22 Mon

欧州のシルバー民主主義と年金危機
「かつてなく危険な世界」
ギュレン派とエルドアンとトルコ軍他
(9月号プレビュー)

ヨーロッパ全域で、未来の世代に重荷が押しつけられ、高齢者の立場が「政治的に」優遇されている。ヨーロッパの退職者の所得の中央値は現役労働者の所得の中央値と等しく、退職者の方が高い国さえある。年金制度の破綻を防ぐには、財政の持続可能性、世代間の連帯、世代間の公正という三つの原則間のバランスをとる必要がある。(カンパネッラ)

「私の知る時代のなかで、いまや世界はもっとも危険な状態にある。…ロシアや中国のような国家アクターが、ヨーロッパと太平洋でわれわれの利益を脅かしている。一方で、イスラム国(ISIS)のような非国家アクターがいる。これらの問題のいずれも無視することは許されない。根底にあるのは、現在のアメリカが、例えば、20年といった長期的なビジョンを描いて、それを政策と権限、さらには必要とされる資源で支えることができずに、一年単位で問題を捉えてしまいがちなことだ」(デンプシー)

依然としてトルコでのクーデター計画の全貌、そして誰が計画に関与したのか、首謀者が誰だったのかについての詳細ははっきりしない。但し、AKPとギュレン運動が(クーデター前から)権力抗争を続けていたことは明らかだ。(2013年に)ギュレン派はAKPの指導層を標的に政治腐敗の調査に着手し、エルドアンはギュレン派を官僚、メディア、ビジネスからパージすることでこれに報復した。クーデターが起きた7月15日の時点でも、パージは続いていた。(バトラー、フリードマン)


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