BasSlabbers, ginosphotos /istock.com
2016.07.01 Fri
2016年の政治的意味合い、トランプ・サンダース効果と次期大統領 他
(7月10日発売号プレビュー)
社会階級がいまやアメリカ政治の中枢に復活し、人種、民族、ジェンダー、性的志向、地域差をめぐる亀裂以上に大きな問題として取り上げられている。とはいえ、ポピュリストの政策を実施すれば、成長を抑え込み、政治の機能不全をさらに深刻にし、事態を悪化させるだけだ。(フクヤマ)
ドナルド・トランプとバーニー・サンダースはアメリカ社会のムードとアメリカ人が何を望んでいるかについておおむね適切に理解している。現在のアメリカ人は、終わりのない外国での戦争にうんざりし、格差に苛立ち、ビジネス・政治エリートたちに不信感をもっている。・・・いずれにせよ、2016年のアメリカの政治を特有なものにしているトレンドが、近い将来に終わることはなく、むしろ現状はその入り口であることを認識する必要がある。(フォンテーヌ、カプラン)
イラク、アフガニスタン戦争など、冷戦後のグローバルエンゲージメント戦略が米外交を破綻させたことが誰の目にも明らかである以上、いまやアメリカは「リベラルな覇権」戦略から、オフショアバランシング戦略へのシフトを試みるべきだろう。(ミアシャイマー、ウォルト)
-
2016年の政治的意味合い
―― アメリカの政治的衰退か刷新か2016年7月号 フランシス・フクヤマ/スタンフォード大学国際研究所 シニアフェロー
-
トランプ・サンダース効果と次期大統領
―― アメリカの貿易政策と外交はどう変化するか2016年7月号 リチャード・フォンテーヌ/センターフォーアメリカンセキュリティ 会長、ロバート・D・カプラン/センターフォーアメリカンセキュリティ シニアフェロー
-
アメリカはグローバルな軍事関与を控えよ
―― オフショアバランシングで米軍の撤退を2016年7月号 ジョン・ミアシャイマー/シカゴ大学教授(政治学)、スティーブン・ウォルト/ハーバード大学ケネディスクール教授(国際政治)