2016.03.07 Mon
長期停滞を恐れるな
―― 重要なのはGDPではなく、生活レベルだ
(3月号プレビュー)
デフレと低需要は成長を抑え込むかもしれないが、それが必ずしも繁栄を損なうとは限らない。これを、身をもって理解しているのが日本だ。世界は「成長の限界」に達しつつあるかもしれないが、依然として繁栄の限界は視野に入ってきていない。 (カラベル)
クレムリンでのクーデター、ロシアの部分的解体、中国西部でのイスラムテロ、北京における派閥抗争、中央アジアの政治的混乱など、ワシントンは、カオスの到来に備えるべきだ。冷戦、ポスト冷戦という比較的穏やかな時代は過ぎ去り、ユーラシアの解体に伴うアナキーに派生する長期的な大国間紛争の時代に備えるべきだろう。 (カプラン)
ヨーロッパにとっての真の問題は、市民がヨーロッパのイスラム教徒をどうみなすべきか、「難民や移民」と「テロリストや犯罪者」の区別をどうつけるかについて、政治家たちがビジョンを示してこなかったことにある。彼らは、選挙に悪影響がでたり、メディアにレッテルを貼られたりすることを懸念し、口を閉ざしてきた。(ベッツ)