永続化するか、イスラエルとアラブの雪解け
―― そのポテンシャルと限界
2019年10月号

イランを共通の脅威とみなすイスラエルと湾岸諸国の関係はかつてなく良好な状態にある。ともに、「2015年のイラン核合意は核領域でのテヘランの長期的な野心や能力を封じることなく、結局はその攻撃的な行動を高めただけだ」という見方を共有し、トランプ政権のより対決的なアプローチを歓迎している。イスラエルの国防担当高官は、「イランとの戦いをめぐって、イスラエルがサウジと情報共有をすることもできる」とさえ述べている。リヤドもイスラエルとの関係正常化に前向きのようだ。しかし、アラブ大衆のイスラエルへのイメージは大きく変化しているわけではなく、王室内にも伝統的路線にこだわる勢力もいる。・・・