フランスの反米・反グローバル化路線の行方
2000年9月号
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フランスの知識人や利益団体、それに主流派の政治家までが、富裕国と最貧国の不平等の拡大はグローバリゼーションの結果であるとあげつらい、「恵まれない世界の国々の代弁者としてこのトレンドに立ち向かうことがフランスの神聖な義務だ」と口々に繰り返している。今や貿易問題は「自由貿易」対「保護主義」という図式ではなく、「アングロサクソンのグローバリゼーション」対「フランスの国家的・文化的価値」という構図でとらえられている。