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二〇〇一年七月、欧州委員会はゼネラル・エレクトリック(GE)とハネウエルインターナショナルの合併計画を認めないとする決定を下した。実現すれば年間の売上が千五百億ドルを超えるこの合併計画を、アメリカ司法省はすでに承認していた。それだけに欧州連合(EU)の決定は、両社だけでなく、合併によってハネウエルが強力で効率的な企業に生まれ変わると予測していた多くのアナリストたちにも衝撃を与えた。しかもヨーロッパとアメリカは、過去数年にわたり足並みの揃った反トラスト政策の運用をアピールしていただけに、一層衝撃は大きかった。今回のケースは、反トラストへのアメリカとヨーロッパの姿勢の違いを浮き彫りにすることになった。