サダム後の湾岸の安全保障を考える
2003年8月号
サダム後のペルシャ湾岸の安全保障をどうするか、現地でのアメリカの軍事プレゼンスをどうするかは大きな課題であり、この課題を考えていく上で正面からとらえるべきジレンマが三つある。第一は新生イラクの再軍備をどこまで認めるかということ。強すぎても、弱すぎてもいけない。第二はイランの核開発計画。そして、第三はバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジ、アラブ首長国連邦といった湾岸協力会議(GCC)諸国が政治的に不安定化し、国内的混乱に陥る危険があるということだ。