現在の中国を理解するには
――屈辱の歴史の重荷と共産党の変革
2005年9月号

北京にとって、中国の台頭は、かつては列強の草刈り場とされ、内戦に苦しんだ1世紀に及ぶ国内的変動の時代についに終止符が打たれたことを意味する。先進国が形づくる近代世界に仲間入りを果たせるいま一歩のところまでついにやってきたと彼らは感じている。一方、アメリカの政策決定者たちは、中国共産党が大きな自己変革を成し遂げていることに気づかずに、現在の中国政府は共産主義時代の名残をとどめる古い体質をもっていると否定的に考え、中国の台頭を危険視している。