CFRインタビュー
北朝鮮は核の解体には応じない?
2007年9月号
クリストファー・ヒル米国務次官補は、2007年2月の合意には「北朝鮮が保有するすべての核兵器の解体が含まれる」と解釈しているが、「核廃棄に触れた部分は合意文書にはないし、私は、北朝鮮が保有する核兵器の廃棄・解体に応じるとは考えていない」。北朝鮮との交渉は、核の放棄をめぐっていずれ暗礁に乗り上げる、とみる核不拡散問題の専門家、ゲリー・サモアは、北朝鮮は「老朽化した核施設の解体・無力化には応じるだろうし、彼らが妥当と考える見返りが期待できる状況であれば、これまで秘密にしてきたウラン濃縮活動についても公表するかもしれない」。だが、北朝鮮が核を放棄する可能性は低く、今後、交渉が行き詰まれば、再び中国が、調停役として中枢的な役割を担うようになるだろうと今後を見通した。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)。