貿易合意そのものではなく、 貿易合意の中身が問題だ
2008年10月号

バラク・オバマ民主党大統領候補の経済政策首席顧問を務めるオースタン・グールズビーは、「これまでの自由貿易合意の内容を見直す」と公言している「オバマ候補は保護貿易論者」だという共和党の言い分は間違っていると指摘し、次のように反論している。
「オバマ候補は(貿易合意を再交渉して)労働と環境に関する基準を貿易合意に埋め込んでいくべきだと考えている。……多くの自由貿易合意文書は千ページにも達するが、そのうちの980ページは個別企業や独占企業への利益供与に関する記述であり、とても経済学者が考える自由貿易とは言えない内容だ」。
また、グールズビーは共和党が求めている国内油田の増産についても、国内で増産を試みても焼け石に水で、むしろ、代替エネルギー、再生可能エネルギーへの投資を増やすとともに、エネルギー使用効率の向上とエネルギー消費の削減という二つの目標を模索していくべきだとコメントした。
聞き手は ジョアンナ・クロンスキー(www.cfr.org の キャンペーン2008スタッフ)。