戦争とソーシャルメディア
―― もう一つの戦争(10/27)
2023年12月号
ハマスはイスラエルの破壊とユダヤ人の根絶を求めているが、「西洋はイスラムを憎んでいる」というアルカイダが持ち出したストーリー(物語)が、ハマスの世界観を可能にするエコシステムの基盤に存在する。しかも、普通の人々がソーシャルメディアのコンテンツを制作し、感情を煽り、ストーリーを強化している。すでに、10月7日以降、イラクとシリアで米軍に対する攻撃が相次いでいる。米国内でも新たなリスクが生じるだろう。国土安全保障省は、ガザ紛争が進むにつれて、イスラエル人、パレスチナ人、ユダヤ教徒、イスラム教徒、そしてシーク教徒のようなこれらの宗教の信者と誤認された人々に対する暴力が米国内で増加する危険があると警告している。米政府は反イスラムや反アラブのヘイト、そして反ユダヤ主義に対抗していくために、道徳的、戦略的にもっと努力する必要がある。