CFR Interview
株式市場の混乱と今後の中国経済
2015年8月号
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中国の株式市場に火花が散ったのは2014年11月、北京が上海・香港取引所の連動を発表したときだった。二つの市場で同じ株式を投資家は購入できるようになり、このアレンジメントを通じて外国資金が中国の国内市場へと流れ込んだ。中国の株式市場はこの12カ月にわたってブームに沸き返ってきたが、株価上昇の90%は上海・香港取引所の連動以降に起きている。非常にはっきりした投機熱が生じていた。投機が過熱したことで必然的に息切れが生じて流れが変わり、信用買いの弊害が表面化した。2015年6月、中国株は30%下落した。株式市場混乱の経済への衝撃はそれほど大きくはならないだろう。問題は、これが自由化に向けた金融改革プロセスを逆行させかねないことだ。依然として中国は消費主導型経済モデルの移行にコミットしているが、中国の株式市場バブルの崩壊によって、資本市場改革の先行きは不透明になっている。・・・