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イスラム教徒の若者だけではない。ヨーロッパの若者の多くがその政治プロセスに幻滅し、自分の声を届けられないことへの政治的無力感、メインストリームの政党も、教会や労働組合のような社会的集団も自分たちの懸念や必要性を理解していないことへの絶望が社会に蔓延している。これまでなら、そうしたメインストリームに対する不満を抱く若者の多くは政治的変化を求める運動に身を投じたが、いまやそうした政治運動も現実との関連性を失っている。そして移民の社会的統合を目指したヨーロッパの社会政策が、より分裂した社会を作り出し、帰属とアイデンティティに関する視野の狭いビジョンを台頭させてしまった。皮肉にも、こうした欧州の社会政策が、不満をジハード主義に転化させる空間の形成に手を貸してしまっている。・・・・