韓国は平和共存をめざす
1999年5月号

ゆっくりとしたペースではあっても、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は南の同胞たちや国際社会に対して自らを開放せざるを得ない状況に追い込まれつつある。そして、韓国は緊張緩和、平和、そして再統合を望んでいる。金大中大統領の経済領域を中心とするエンゲージメント(穏やかな関与=「太陽」)政策は、北朝鮮での好ましい変化と抜本的な変革を促すことを目的としている。とはいえ、「国家の能力がますます金融・経済への依存度を強め、そして経済的な強さのためには開放性が必要であることに、北朝鮮が気づき、韓国と同じ価値観を共有するようになるには,まだまだ時間がかかるだろう」。当然、完全な和解には時間がかかる。二つの分断された国家が再統合に向けて動き出せるのは、いかに統一を実現し、統一後どのようにしてともに暮らすかのコンセンサスが生まれてからである。