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に関する論文

高官任命プロセスを簡素化せよ

2000年12月号

ノーマン・オルンスタイン アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所研究員   トーマス・ドナイロン 元米国務省広報担当次官補

政府高官の指名・承認プロセスはますます複雑化し、(承認までの)時間が長期化し、その結果、要職のポストの空白期間はより長く、集まる才能はより薄っぺらになりつつあり、そのぶん内政外交の統治が難しくなっている。外交と内政のリーダーシップの空白を少なくし、国益に対するダメージを抑え込むには、指名・承認プロセスの大幅な簡素化と議会による承認遅延行為をなくすことを目的とする政権移行改革をただちに法制化すべきである。

コンドリーザ・ライス、ブッシュを語る

2000年12月号

コンドリーザ・ライス  ジョージ・ブッシュ外交アドバイザー

ブッシュ政権が誕生した場合、国家安全保障問題大統領補佐官への就任がひろく取りざたされるコンドリーザ・ライスが語る、次期政権のNMD(米本土ミサイル防衛)、貿易政策、国連、人道介入へのアプローチ。新政権が、「対中強硬策」をとり、「平和維持活動を紛争近隣諸国に委ねる」とすれば、北東アジアでの紛争に日本はどのような対応を余儀なくされるのか。ブッシュの人柄と政策、そしてリーダーシップを浮き彫りにする外交問題評議会でのディベート。

入国管理というグローバル経済のジレンマ

2000年12月号

ステファン・E・フリン 外交問題評議会シニア・フェロー

グローバル経済の繁栄は、国境を越えた貿易の自由な流れを維持できるかどうかにかかっているが、グローバル経済を支える第3の支柱が安全で迅速な輸送・入管体制であること、そして貿易の自由な流れが一方でテロリズムや麻薬密輸などの新たな脅威を作り出していることにはあまり関心が払われていない。このジレンマを解決できるのは官民協調、国際協調型の入管・通関システムの構築を通じてのみである。

次期アメリカ大統領への助言

2000年11月号

アンドルー・J・グッドパスター   元アイゼンハワー大統領補佐官

政策の明快さなくして世論の支持を得るのは困難であり、また明快さを持たせるには、行動が必要とされる個々のケースをうまく説明する適切な政策概念が必要である。特殊利益政治や「CNN効果」などのために、今や目の前にある派手な問題ばかりが強調され、抜本的な重要性を持つ課題への対応が犠牲にされている。次期大統領は、長期的に重要な課題が短期的課題によって犠牲にされないように、議会と世論を相手に「明快さと一貫性」を備えた真のリーダーシップを発揮しなければならない。

ゴア副大統領とアメリカの外交政策

2000年11月号

レオン・ファース  国家安全保障問題担当副大統領補佐官

――以下は、二〇〇〇年九月二十日にワシントンで行われたミーティング・プログラムにおけるレオン・ファース国家安全保障問題担当副大統領補佐官のスピーチ「外交政策への関与:ゴア副大統領とアメリカの外交政策」の議事録である。司会はリー・カラム(外交問題評議会役員・コラムニスト)。

二十一世紀のアメリカ国防の課題

2000年11月号

エリオット・A・コーエン  ジョンズ・ホプキンス大学教授

米軍の二十一世紀における課題は、米本土防衛、台頭する中国、「世界的警察活動」という諸問題にいかに対応するかである。最大の課題は、冷戦型の戦略や兵器調達慣行を脱し、水面下で進行している士気の低下に対抗するために、軍構造の改編、軍教育機関の充実など、新たな課題への新戦略を構築する知的・組織的基盤を再編することにある。アジアにおける「通常戦力の支配的な優位」を手にするには、中国の台湾侵攻というシナリオにも対応できる、主に空と海での広域展開能力を持つ戦力が必要であり、ヨーロッパやペルシャ湾など慣れ親しんだ地域での戦闘よりも、むしろ、太平洋における広域をカバーでき、複雑な基地確保の問題をクリアできるような戦力へと再編する必要がある。

グローバル時代の外交政策

2000年11月号

サミュエル・R・バーガー  米国家安全保障問題担当大統領補佐官

アメリカの圧倒的なパワー自体には何も問題はないが、相手に何かを強制する「パワー」と、他を導く能力である「権威」とのバランスをうまくとらなければ、世界の反発を買う危険がある。われわれが友人の怒りを買うような方法でパワーを行使し、自らのコミットメントを尊重せず、他を支えることに積極的でなければ、「権威」は失墜し、そのような環境ではパワーもそれほど大きな力とはなり得ない。パワーを強化しつつその権威を高めるような形で、よりよい世界に向けてリーダーシップを発揮することこそ新大統領の課題である。

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