スーダン
――終わりのない戦争
2003年3月号
「地域を不安定化させている。国際テロを支援している」というスーダン政府の悪評については、それを見直してもよいほどの改善がみられ、人権状況もある程度はましな状態になっている。こうした国内政策の転換や石油パイプラインの誕生によって、国際社会からの孤立状況も緩和されつつある。だが、内に目を向ければ、政府が抗争相手である南部の勢力と和解する動機は薄れつつある。石油の収益は政府が内戦を継続する財的基盤を得たことを意味するし、南部勢力間の対立も解消されていないからだ。