中国では依然として政府主導の建設・不動産投資が進められているが、これは、どうみてもリスクの高い投資戦略だ。地方政府は農民から接収した土地を担保に資金を銀行から借り入れ、その後、この土地を売却、あるいはリースすることで得た資金を金利支払いに充てている。北京は、地方政府が負っている債務総額は、中国のGDPの13-36%に相当する5兆―14・4兆元に達すると推定している。民間アナリストのなかには、偶発債務と(地方政府系機関の)間接債務を含めると、債務総額はGDPの50-100%に達しているとみる者もいる。当然、住宅や土地の価格が大きく低下すれば、財政危機と金融危機が起きる。一方で、土地を追われた農民の怒りによって、中国では年間12万件の抗議行動が起きている。