大都市は消滅するのか
―― 適度な密度と過密を区別せよ
2020年7月号
密度は必ずしも悪ではなく、そこには適度で好ましい密度もある。手頃な価格の住宅、広い歩道、多くの公園スペース、家から徒歩圏にある豊かな自然環境、学校、その他のコミュニティ施設がある町をイメージしてほしい。これらが適切な密度のイメージだ。比較的ストレスのない環境で、包含的でアクティブなコミュニティ活動を促すようにすれば、優れた公衆衛生も実現される。実際、現職のパリ市長は、住民が短時間の徒歩や自転車であらゆる仕事、買い物、レジャーのニーズを満たせる「15分で動ける都市」に変えるという公約を掲げて再出馬し、選挙を戦うつもりだ。北米の都市は、このビジョンから学ぶ必要がある。より深くつながり、住みやすく、持続可能で、混雑が少ない適切な密度へ向かっていくべきだ。