介入と後退の歴史
―― グローバル世界でのアメリカの役割
2021年4月号
外国の紛争に無関心を装いつつも、その後パニックに陥り、軍を動員して介入し、事態が安定すると撤退して後退する。アメリカは外国に介入した瞬間に片足を出口に向かわせていた。この交互に繰り返されるアプローチが同盟国、敵対国の双方を混乱・誤解させ、多くの場合、回避できたはずの紛争が引き起こされてきた。20世紀にはドイツや日本を含めて、アメリカの意図を誤認した外国の指導者や政府が戦争を起こし、最終的に無残な姿をさらけだした。21世紀における中国との競争において、アメリカ人は出口を探すのをやめて、運命と自国のパワーが強いる役割を受け入れるべきだろう。