CFR in Brief
気候変動と原子力発電
2021年4月号
2011年、日本の福島第一原子力発電所の原子炉3基がメルトダウンし、1986年のチェルノブイリ原発事故以降、最悪の事態が引き起こされた。日本を含む一部の国はその後原子力エネルギーの使用を見直した。しかし、他の多くの諸国は、原子力への立場を変えなかった。今後、気候変動問題への対策から、各国は原子力発電の利用を考慮に入れざるを得なくなるとする見方もある。米エネルギー情報局(USEIA)は、途上国における原子力発電は今後30年間で3倍近くに増えると予測している。だがそれでも、エネルギーミックスでみると原子力エネルギーは比較的小さなシェアに留まると考えられる。