ワクチンで変異株を抑え込むには
―― 必要とされるmRNAの進化
2022年2月号
深刻な脅威を作り出す変異株はオミクロン株が最後ではないかもしれない。さらなる感染症による犠牲とそれに伴う社会的・経済的混乱を世界が避けるには、もっと効果が長続きする新ワクチンが必要になる。すでに、モデルナが開発した二価ワクチンは、COVID19の原株とベータ株のスパイクタンパク質を含んでおり、それぞれの株に対して強い免疫反応が得られることがわかっている。同様に、複数のメーカーが、COVID19スパイクタンパク質の「コンセンサス(共通)配列」を用いたワクチン製造を試みている。既存の変異株や今後出現する恐れのある変異株に対して、より広範に長期にわたって感染を防ぐことができる新しいワクチンが開発されれば、次のパンデミックでこれまでのような被害を繰り返さないようにできるかもしれない。