日本は金融崩壊へと突き進むか
1998年6月号
![](https://www.foreignaffairsj.co.jp/cms/wp-content/uploads/1998/06/Takashi-Images-Shutterstock.com--260x195.jpg)
低迷する経済、膨大な不良債権、年金の財源不足を前に、日本経済はぬきさしならぬ状態に陥っている。新たに実施されている政策の多くは、不良債権の処理を遅らせるばかりか、その意図とは逆に、金融部門全般にわたる政府管理を強化することになるだろう。ビッグバンのイメージとは裏腹に、日本は現在の問題を、現行システムの根幹にはそれほど関係のない一過性の出来事と見ている。日本経済の低迷を打開し、その国際的余波を回避するには、いかに大きな改革、政策転換が必要か、それが日本、アジア、米国にとっていかに大切か。これを日本に理解させるには、米国が日本との交渉・協議チャンネルをすべて閉ざすというショック療法が必要なのかもしれない。