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憲法改正問題から集中豪雨的な輸出政策・官僚主導型の政治――そうした弊害の多くは実は1940年代の未完の占領革命、言い換えれば、占領政策の「逆コース」にそのルーツがある。つまり、官僚が力を持ち続け、一方では冷戦における西側陣営の一翼を担えるようにと米政府がマッカーサーに日本経済を立て直せと命じた1948年の政策転換によって、開放的で民主化されたシステムが日本に根づく可能性はなくなった。この「歴史の非継続性」は、これまでも様々な方面から議論の対象とされてきたが、今後予想される日本の国益論争・安保論争などをめぐって日本の周辺諸国と米国を巻き込んだ論争の焦点の一つとなっていく可能性は高い。