米外交問題評議会ブリーフィング
戦後イラクをめぐる国連とアメリカ
2003年9月号
「安保理で新決議が採択されても、各国によるイラクへの部隊派遣や資金提供はそう進展しないだろう」。リー・フェインシュタイン(米外交問題評議会シニア・フェロー)は、「イラクでの任務の国際化をつうじて重荷を削減するために、どの程度の権限を手放すべきかをめぐって、ブッシュ政権内に対立がみられる」ことを指摘し、現時点では「ブッシュ政権がイラクの再建・安定化任務の国際化を本当に望んでいるとは思えない。任務の国際化が進むはずはない」と語った。「国連を戦後イラクに関与させることの利益はリスクを補って余りある」とみる同氏は、最大の問題は、「米欧の連帯なくして、国連がうまく機能することなどあり得ないことを、ブッシュ大統領もシラク大統領も認識していないことにある」とコメントした。
以下は、二〇〇三年九月二十三日に米新聞各社の論説委員を集めて行われたブリーフィングからの抜粋。