ソフトパワーの衰退と対テロ戦争
――広報外交を強化せよ
2004年8月号
「親米路線をとることが各国における国内政治にマイナスに作用するまでにアメリカの評判が悪くなれば、外国の政治指導者はアメリカと前向きに協調しようとはしなくなる」。世界におけるアメリカのソフトパワーの重要性をワシントンが軽くみれば、高い代価を強いられることになると警鐘するジョセフ・ナイは、アメリカは広報外交を強化するためにも、「まず相手の言い分に耳を傾ける必要がある」と指摘する。
邦訳文の前半はフォーリン・アフェアーズ五/六月号のナイ論文、後半は米外交問題評議会で開かれたソフトパワーをテーマとするミーティング・プログラムの議事録。いずれも抜粋・要約。後半のミーティングの司会は、ジョセフ・レリベルト、ニューヨーク・タイムズ紙前編集主幹。議事録の全文(英文)はwww.cfr.orgからアクセスできる。