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論文データベース(最新論文順)

大国中国で進行する静かな外交革命

2003年11月号

エバン・S・メデイロス/ランド研究所アジア担当リサーチスタッフ
M・テイラー・フラベル/ハーバード大学オリン研究所フェロー

中国は国際社会におけるこれまでの対決色を弱め、より洗練され、自信に満ちた態度をとるようになり、国益を促進する手段として国際的制度、ルール、規範で織り上げられた国際社会のシステムを受け入れている。一部では、国際システムを自ら形づくろうとさえしている。  
見事な経済成長から得た自信ゆえに、近代の国際社会のすべてを「150年におよぶ屈辱の歴史」というレンズを通してみることをやめ、「大国としての中国」という認識を基準に外交路線を考えるようになっている。

米外交問題評議会インタビュー
イランはなぜ核査察を受け入れたのか

2003年10月号

カリム・サジャドプアー 国際危機グループイラン問題専門家

イランが国際原子力機関(IAEA)の査察要請を受け入れたのは、「イランにとっての最大の問題は経済であり、国家安全保障問題ではないことを理解しているイラン政権内の現実派が力を増してきていることの反映だろう」。こう状況を分析する国際危機グループ(ICG)のイラン問題の専門家、カリム・サジャドプアーは、だからといって状況を楽観すべきではないと説く。アメリカとイスラエルが圧力をかけ続ければ、「イランの保守派は追いつめられて北朝鮮の指導者のような考えを抱くようになり、何としても核兵器を開発しようとする危険もある」と。サジャドプアーは二〇〇三年夏にイランに滞在して、ICGイランリポートのための調査を行っている。
以下は二〇〇三年十月二十三日に行われたインタビューの一部。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

元駐サウジアラビア米大使のリチャード・マーフィーは、イスラエルによる十月五日のシリア空爆は、イスラエルによる一連の攻撃の始まりにすぎないかもしれないと状況を憂慮しつつも、シリア側には、イスラエルと戦争をするつもりはないと分析する。国内テロに悩み、中東で核武装国が出現することを憂慮するイスラエルの今後の行動はどうなるのか。

以下は二〇〇三年十月九日に行われたインタビューの一部。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

米外交問題評議会インタビュー
アフガニスタンの失われた一年

2003年10月号

ウィンストン・ロード クリントン政権国務次官補

アジア問題の専門家ウィンストン・ロード(クリントン政権国務次官補)は、現在のアフガニスタンは、タリバーンの復活、軍閥の群雄割拠という脅威に直面していると指摘する。同氏は、これまでアメリカと国際社会がアフガニスタンに大きな関心を寄せなかったために生じた「アフガニスタンの失われた一年」という負の遺産を覆そうと、新たな措置が試みられていることを前向きに評価しているが、最終的には、「アフガニスタン人が自らのアイデンティティーを国家に見出すか、それとも、民族に見出すかによって、アフガニスタンが安定するか、カルザイ政権が実権を確立できるかが左右されることになる」と指摘した。ロードは、現在、国際救済委員会(IRC)の共同議長を務めている。
以下は二〇〇三年十月十五日に行われたインタビューの要約。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

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